ヘタな鉄砲も

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新婚早々といっても、近ごろの若い人はカラッとしたものである。G子さんは私の顔を見るなり、鼻をならして言った。
「先生、私たち、毎日、それも朝晩、励んでるんですよォ。そやのに、ちっとも妊娠せえしませんねン。なんでやろ。カレがあかんのと違うやろか」
年老いた親が望んでいることもあって、一日も早く子どもがほしい。だから、とにかく精出さなくちゃ・・・というわけで、この若いカップルは文字通り没頭したらしい。
それなりに”研究”もしていて、排卵日はとくに三度の食事よりひんぱんにセックスと相成ったという。
産婦人科の世界には〃新婚性不妊症″という言葉がある。その原因の大半は、まさにG子さんのようなオーバー・セックスにあるわけだ。
考えてもみていただきたい。一度射精すると、精液そのものはすぐに元へ戻るけれど、精子の製造は、とても追つつかない。
ふつう四十八時間から七十二時間たたないと元通りに貯蔵できない、といわれているほどだ。G子さんのご主人の場合、二回目の精子数は通常の半分以下、連続三回ともなればゼロに近い。
”ヘタな鉄砲も数打ちや当たる”などと俗に言われるが、こんな頑張り方は全く無意味というほかない。
「まあ、ほんとにムダなの。アラ、いやだ」さすがのG子さんも、いささか恥じ入った風情になった。だが、あとがいけない。
「それじゃ先生、十日ほどためておいて、うんとたくさん、濃厚にすればいい・んですかァ」とおっしゃる。
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